私の話ではない。
75歳になる母の話である。
母は手先が器用な人だ。
裁縫や編み物が得意で、
毎年クリスマスリースと正月飾りをつくり、
孫のためにミニカーが走れるサーキットを自作したこともある。
最近は和紙を使ったオリジナル作品をつくっていた。
しかし、せっかくつくった作品を人にみてもらう機会がなかった。
そこで「インスタにアップしてみたら?」
と、私は軽い気持ちで提案した。
残念ながら私はインスタをしていない。
だから、インスタはよくわからないのだけれど、
世界中の人に見てもらえるのはいいのではとなんとなく思ったのだ。
母もインスタは名前くらいしか知らなかったようだが、
一気に視界が開けたのか、
インスタを駆使する孫の一姫に教えてもらいながら、
さっそくインスタを開設。
翌日から投稿を始めた。
それから毎日投稿を続け、ストーリーもできるようになったらしい。
一姫によると、かなりの使い手だそうだ。
フォロワーはどんどん増え続け、
開設して1年後には800人以上、現在は1000人を超えたらしい。
身内は孫1人だけ。それ以外はインスタでつながった人とのこと。
しかも、和紙を使った作品をアップしているので、ほとんどが海外の方だそうだ。
英語のコメントがくるので、最近は英語の勉強もしているらしい。
母の生活はすっかりインスタ中心になった。
イキイキしている母を見ると、
私もインスタをはじめようかなと思うのだけれど、
なかなか重い腰が上がらない。

