フリーランス向け「家内労働者等の必要経費の特例」の書き方

By | 2017年2月10日

フリー編集者・ライターである私は、毎年2月~3月に確定申告をしています。申告に当たっては「家内労働者等の必要経費の特例」を利用しています。この特例は、私のようなフリーランスにとってたいへんありがたいものなのですが、ネットを見ると「私は特例が適用される?」「どうやって申請するの?」とお悩みの方がたくさんいらっしゃるようです。そこで、「家内労働者等の必要経費の特例」の詳細と書き方をまとめました。

家内労働者等の必要経費の特例とは

家内労働者等の必要経費の特例とは、家内労働者等であれば65万円までを必要経費として認めてもらえる特例です。家内労働者等については後ほど詳しくお話ししますが、内職、電気やガスの検針人、ヤクルトレディ、保険外交員などが該当します。本来、事業所得や雑所得の金額は、収入から実際にかかった必要経費を引いて計算します。しかし、家内労働者等はほとんど経費がかからないため、所得が高くなってしまい、所得税の計算上不利になってしまいます。そこで、65万円までを必要経費とし、「収入-65万円」を所得とすることが認められているのです。

家内労働者等ってどんな人?

家内労働者等は、次の2つの条件を両方満たしていなければなりません。
(1)事業所得または雑所得を有する家内労働者、集金人、電気量計の検針人または特定の人に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする方
(2)事業所得の金額および雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額と給与所得の収入金額との合計金額が65万円に満たない方
つまり、内職、電気やガスの検針人、ヤクルトレディ、保険外交員のように特定の企業や人から業務を委託されていて、経費と給与(パート収入など)の合計が65万円未満の人ということになります。

フリー編集者・ライターの場合

フリー編集者・ライターの場合は、特定の出版社などから継続して業務を委託されているのであれば該当します。取引にある出版社が1社である必要はなく、複数でも問題ありません。「特定」されていて、「継続的」な付き合いがあればいいのです。ですから、売り込みで単発の仕事をとるスタイルの人は該当しないかもしれません。

自分が該当するかを知りたいのであれば、確定申告の提出先となっている所轄の税務署に問い合わせるのが一番です。迷ったら、電話してみましょう。





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申請と手続き

事前の申請や手続きは必要ありません。申告書を提出するときに「家内労働者等の所得計算の特例の適用を受ける場合の必要経費の額の計算書」という紙を1枚添付すればいいだけです。

なお、この特例は青色申告でも白色申告でも適用を受けることができます。

書き方

計算書の書き方

在宅ライター、収入150万円、源泉徴収額15万、給与所得、雑所得がない場合の書き方です。


計算書には、①~⑨の番号が振ってありますので、順にみていきます。

①収入を記入します。例のケースでは、1,500,000と書きます。
②実際にかかった経費を記入します。今回の例は在宅ライターのためほとんど経費がかからないということで、「0」にしました。つまり経費は一切計上しないということです。ただし、扶養家族の方は、収入が150万円なら、きちんと経費を計上したほうがいいでしょう。なお、特例の65万円に経費を上乗せして計上することはできません。
③雑所得がある場合は記入します。白色申告の方は、①ではなくこちらに収入を記入してもいいです。
④正社員やパートで働いていて、給料をもらっている方はこちらに記入します。
⑤~⑨は、計算書の指示通りに書けばいいです。
例のケースでは、65万円が必要経費として認められます。

青色申告の損益計算書と白色申告の収支内訳書

損益計算書、収支内訳書どちらも①に「1,500,000」と書きます。
今回の例では経費は計上していないので、経費欄は何も書く必要がありません。
損益計算書の㊸「青色申告特別控除前の所得金額」、収支内訳書の㉑「所得金額」に、150万-65万の「850,000」と書き、頭部にマル特をつけます(特を○で囲みます)。

確定申告書

第二表の左側「特例適用条文等」に「措法27」と記入します。

青色申告の場合は、第一表の「所得金額-事業-営業等①」に「200,000」(青色申告特別控除前の所得金額85万-青色申告特別控除額65万)と書き、頭部にマル特をつけます。

家内労働者等の必要経費の特例を利用するにあたって特別に書かなければならないのはたったこれだけ。難しくはないので、該当する方はぜひ利用しましょう。





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